彼女が消えるその瞬間まで

彼女は1度下を向き、また遠くを見つめながら話を続けた。



「それは例え相手が彼でなくてもだよ。



何度も言うけど、私は1度死んでいるんだもの。



どんなにかっこよくて、優しい人とでも、必ず現世では一緒になれないよ」


彼女は哀しそうに微笑んだ。




周りから見たら、彼女はまだ、高1の少女だ。



女なら、恋をしたいときっと思うはずだ。



でも、甦った彼女はたとえ大好きな人と付き合っても、一緒に入れる時間は瞬きをするほど少ない。





俺はその哀しみを、到底背負うことも、分かることもないだろう。



ただ、同情するしかないのだ。