彼女が消えるその瞬間まで

「ごめん」



「えっ?」



自分でもびっくりしたぐらいに自然と口が動いた。


いきなり謝ってきた俺に、彼女は戸惑っていた。



そんな彼女の表情を見ていると、また自然に言葉が溢れてきた。




「3日前、お前にひどいことを言った。何かよく分からないけど、無性に腹が立って、お前にやつ当たってしまった」



人間って不思議な生き物だ。



先程までは、勇気を出せ!とか言わなければ!とか思っていたのに、それを目のあたりにすると、自然と言葉が出てくる。



これも無意識の状況下のことなのだろうか。本当に不思議だ。














姫百合はきょとんとしていた。でも、すぐに口角を上げ、口元に笑を作っていた。