彼女が消えるその瞬間まで

「翼くんー!」



今日のことをモヤモヤと考えながら、鞄に教科書を詰め込んでいたら、噂にすればと言うのだろうか、彼女が元気に俺に話しかけてきた。



いつもは彼女のその元気さに救われたりするのだが、今日はウザイようにしか訊こえない。



「あのね、昨日メールで送った勉強会ね、今週の土曜でもいい?」














「行かない」



「えっ?」







考えるよりも先に口走った言葉だった。



無意識に出た言葉の勢いは止まることを知らないことを、俺はこの瞬間初めて知った。