「そんなに急がなくても…笑」
「1秒でも早く見たいんだもん!」

着替えて体育館に向かっている時にカレを見つけた。
カレ…冬馬くんは楽しそうに友達と喋りながら体育館に向かってるとこだった。
「冬馬!」
雅が冬馬くんに呼びかけた。

「おう!雅どうした?」
「バレー楽しみだね!」
「そうだなー!」
「雅バレー好きだなー」
「うん!大好き!」

ニコニコ微笑んでる雅。
すっごい嬉しそう…

「俺はバスケがよかった〜」って冬馬くんが呟いた。

「冬馬は小学校からずっとバスケしか興味ないじゃん!」
「まぁな。笑」

いつか私にも、好きな人ができるのかな…。そんなことを思いながら私も笑った。


男子と女子に分かれてバレーが始まった。

男子はやっぱり本気モード。
女子は遊び感覚?とにかくやる気なし。伊勢先生も足立先生も何も言わない。

あれは諦めてる。

てゆーか呆れてる!!

せんせーい!注意ぐらいしてくださーい!(心の声)

なんて言ってもしてくれないだろうけど。

「あー!!冬馬かっこいー!」

雅が呟いた。

「聞こえちゃうよ?笑」
「聞こえるように言ってるんだよ!」

「えーっ!なんで?」
「少しでも意識して欲しいから…かな。」
「そっか!私、応援してるからね!」
「碧ありがとう!!」