夏休みという事もあり、私はほぼ毎日バイトに入っていた。

元々、貧血になりやすい体質の私は

バイト中、やむを得ず少し休む時間を頂くことがあった。

そんなバイト三昧の毎日を過ごしていたある日、彼に出会った。


「顔色悪いですけど、大丈夫ですか?」


彼の商品をレジに通していた時、突然声をかけられた。


「大丈夫です。すみません、心配ありがとうございます!」


とっさにそう答えたが

実は、とてもしんどい時だった。


「あまり無理しない程度に、頑張って下さい。」


そう言って彼は、立ち去って言った。

『こんな私にでも、親切に気を使ってくれるお客さんがいるんだなぁ、、、』

と、思った。