春はすぐそこ。


「花ちゃん!お久しぶりねぇ、会いたかったわぁ〜」

古川家に到着すると、お母さんにぎゅうっとハグされる

「お久しぶりです。アルバイト紹介してもらったのにご挨拶にも来なくてごめんなさい。」

「いいのよー、アルバイト楽しい?」

「はい。」

「それなら良かったわ。中にどうぞ、お茶でもしましょう。」

さっき薬を飲んでいて良かった。
少し体が楽だ。

「今日おまつり楽しみねぇ、」

「おふくろは着付けが楽しみなだけだろ。」

「それもあるわね♪」

どうやら桃さんのために買ったものの、まだ着ていない浴衣があるらしい

「ふふふ、これなら花ちゃんにも似合いそうだと思って。」