春はすぐそこ。


今までの違和感が間違いではなかったこと、

一枚だけ、植物図鑑の間に挟まっていた写真

そこに写っている人がきっと本当の母なんだろう


リビングの扉を開けた


「花…、起きてたの?」

明らかに動揺している母

「…。」

黙って見つめる父

「帰ってたんだ、おかえり。具合悪いから病院行ってくる。」

「熱でもあるのか?車で送ろう。」

「いい。行ってくる。」

それだけ行ってリビングの扉をしめた

母の泣いてるような声が聞こえた気がした、