零度の華 Ⅱ


ハッと我に返った鯱(オーカ)だが、自分の中で整理ができていないようだ





「いつもの変装か?」


『何もしていない』


「お前、男だろ」


『男として過ごした方が楽だからな。性別は女だ』


「お前の性格は最悪だ」


『前から変わってねぇよ』


「アイツは、」


『うぜぇな』



鯱(オーカ)の言葉を遮る

ごちゃごちゃ煩い




『あたしの言葉が信用できないなら、雲雀に聞けば?』



一人称を"俺"から"あたし"へと戻す


偽る理由はないからな





3人は一斉に雲雀と視線を移す



「アイツの言っていることは本当だ。嘘じゃない」




雲雀の言葉なら信じることができるのか、理解しようとしていた


再び、あたしに視線を移した毒蛇(ヴァイパー)が疑問をぶつける