零度の華 Ⅱ


「何で本名知ってんだ?」


『調べたっていう答え以外に何があるんだよ。まぁ、調べなくても鯱(オーカ)と毒蛇(ヴァイパー)は同期だから本名は分かっていた』


「は?お前、何言ってんだ?」




理解できないのも無理はない




零(ゼロ)は雲雀がボスとなった時に入ってきた


桜(チェリー)と入れ代わりのようにして




だから誰も、零(ゼロ)と桜(チェリー)を結びつけることはなかった

性格はともかく、性別が違う時点で結びつける奴なんかいない






『今から大事な話をするから、いい加減武器をしまえ。俺が不意打ちでしかお前等を殺せない程弱くはない』




3人は武器をしまう

後の言葉より、大事な話というワードの方が頭に響いたからだろう




『雲雀。話を中断させるなよ。ややこしくなると面倒だ』


「あぁ」



雲雀は動くことなくただジッとあたし等を見ていた