零度の華 Ⅱ





『俺の教えたこと、もう忘れたか?』


「っく...」


『反抗か?だからガキなんだよ」




何の意地かプライドか知んねぇけど、変なところでそんなもの張って何になる



『じゃあな』



別れの言葉を告げ、思い切り短刀を引く


鮮明な赤が燕(スワロー)から飛び散った




残り何十人かの暗殺部を殺すと、地面はドス黒い赤に男や女などの屍が落ちている




「零(ゼロ)様!」



走って向かって来る菖蒲(アイリス)に返事をしなかった




「零(ゼロ)様?」


『行くぞ』


「え、あ、はい」




あたしはボスである雲雀のもとへ目指す


菖蒲(アイリス)はただ黙ってあたしの後ろについてくる




エレベーターが使い物にならなくなったので、階段で最上階まで向かう




ボスの部屋のドアを乱暴に開ける



金具が緩みドアは今にも外れそうだ


一応、これでも手加減したつもりだったんだが