『おかえり』
笑顔で出迎えるとあからさまに顔をしかめて「ただいま」と返す
帰って来て早々あたしに向ける顔がそれかよ
随分と警戒しているんだな
『土産、買って来たから持ってきた』
「ありがとう。仕事は終わらせたのか?」
『勿論だ。じゃなきゃ帰ってこない』
「そうか」
顔を歪めた雲雀に鎌をかけてみた
『早すぎだって顔してんな。あたしがいたら何か問題なことでもあるのか?もしかして、あたしを殺す計画を立ててたりしてな』
冗談っぽく巫山戯て言ってみると眉間に皺が寄る
「なんでお前を殺さなければならない。殺したいほど憎んでもルールに反する。んなことしねぇよ」
言葉と心が裏腹ってのがバレバレだ
あたしが何故このことに知っているのか、計画より早いあたしの帰国に焦りが感じられる
『冗談だっての。真に受けんな。らしくない』
あたしは少し眉を寄せると、さっきの会話はなかったことのように過ごす



