零度の華 Ⅱ



『いつまでそうする気だ?ここから出たい。その上着貸してくれ。この格好じゃ、ここから1歩も出れない』



そう言うと、自分が着ていた上着をあたしに渡す


これでやっと背中のものを隠すことができた


丈が長いためお尻まで隠れるので丁度いい




チラッとレイラを見ると、殺気が怖かったのかあたしに声すらかけられないみたいだ


いつものレイラの姿は見受けられず、あたしは少しガッカリする




初めてあたしの殺気を浴びた奴、知った奴はあたしの見方を大きく変えるから普通に話していたのに、急に敬語に変わったりと恐れをなす


あたしに対して恐怖心を抱かせようとしたが、それから態度が変わることは望んではない




普通通りでいいのに.........





『今更、こんなことして後悔してんのか?怖いからといってあたしの機嫌取りや敬語を使うのはやめてくれ。そういう奴見ると殺したくなる』



レイラに目を移すと分かったと少し声が震えていた