零度の華 Ⅱ


苦しむ顔も悔しそうな顔も見れたし、やられた分のお返しは半分くらい返したか


まだ、物足りないが遊ぶ気力があたしにはない



だから、最後に零(ゼロ)の恐怖心を湧かせてあげよう


もうあたしに対してこんなことが二度とできぬように




そして、あたしの秘密を知るということはどういうことかを





『お遊びもここまでだ。お前はあたしの正体を知る唯一の人間となった。だから、お前はあたしから逃げられない。覚悟しろ』



殺気を身に纏わせ、いつも以上に声を低くし威圧感を倍増させて言うと、レイラは怯え固まる




どうやら、恐怖心は大いに与えることができたし、二度とレイラの玩具になることもなさそうだ



怯えた顔が最後に見れて、もう十分だな



レイラ程、悪趣味じゃないと言っていたが、同じくらいあたしも悪趣味だった





未だに固まっているレイラを起こすため手を叩くと体をビクつかせる