零度の華 Ⅱ

胸からどんどん下へ降りていったその時、チャイムが鳴る



訪問者が訪れたらしい


「も~、今からいいとこだったのに~」



そう言い、この部屋から出て行った


あたしは、あらかじめ裾に忍ばせておいた針を服が切られ脱がされる前に手の中へと隠し持ち、今それを掌から出す



そして、両手を繋いでいる鎖の錠の鍵穴に針を入れピッキングする




レイラが帰ってくる前に外さなければ、あの屈辱的な状況になってしまう

時間はかけられない



あたしは急いで手錠を外しにかかる



ガチャンと音を立て両手が自由になり、次は両足


片方が自由になり、もう片方と思った時、人の気配を感じた



だんだん、近づいてくる




レイラがこの部屋に入る前にもう片方も外さなければ、再び錠に繋がれてしまう



ガチャっと音がなると同時にレイラが入ってきた





「!?どういうこと!逃げたの!!」



あたしがいないことに驚くレイラ