零度の華 Ⅱ


唇が離れると笑顔であの時のお礼だと言って再びキスをする


次のキスはただ触れるだけではなく舌を絡ませてくる激しいキス



痛みのある体が中から熱くなっているのが分かる


唇から離れレイラのキスは耳に移り、流れるように首元まで滑っていく



体の力がだんだんとなくなっていくようだ



『何の、つもり、だ』


「いくら痛みに強い零(ゼロ)でも、これは感じちゃうでしょ~?」




怪しい笑みを向けた後、胸にまで口づけをする




『んっ』


ビクッと体が反応してしまった



「あら、敏感なのね~。これなら声出さずにはいられないわね~」


『お前の快楽は痛み苦しむ声じゃないのか』


「やらしい声も好きよ~」


『変態オカマ』


「今のあなたにそんな口が利けるかしら」




レイラは手慣れた手つきで胸で遊ぶ


あたしは声を押し殺す




「アタシは声や顔だけが快楽じゃないのよ。アタシに平伏し命乞いする姿も快感なの。零(ゼロ)ちゃん、やめて欲しければアタシに乞いなさい」



ふざけるなよ


あたしをナメるな


誰がレイラに平伏し命乞いをするって?


これ以上、哀れな姿をコイツに見せるなんてまっぴらだ