零度の華 Ⅱ



「強がってんじゃないよ!!」



さらに強さが増す


これ、あの時に似ている


あたしが雲雀の父親に散々痛めつけられた、あの忌まわしき過去と



「ハァ、ハァ...。ハハッ、やっぱり一筋縄じゃいかないか~」




下を向くあたしの顎を持ち顔を上げさせる



「どうしたら声だしてくれる~?アタシ、欲求不満なの~。だから~零(ゼロ)がアタシを満たしてよ~」


『フッ。それがお前の力の見せどころだろ?さっきも言ったようにレイラの遊びに付き合う気はない』


「可愛くない女!!」




乱暴に顎にあてた手を離す



普通なら痛めつければ、だいたいの奴は声を上げて叫ぶ


それを快感とするレイラは無我夢中になってその声を聴くがためにムチを振り回す



だが、力加減が分からなくなり玩具が壊れてしまう


これの繰り返しでレイラを満たしてくれる玩具が見つからない


遊び相手がいないというわけだ