零度の華 Ⅱ

右手をグーパーと2回繰り返す

少し重いが動けるから大丈夫だな


あたしが下を向いているとスタンガンを振り回してくる



1つだけなので向かってくるスタンガンを全て避ける


さっきみたいに掠めることはない




動きを止めようとレイラの腕に手を伸ばそうとしたところ、隠し持っていたもう1つのスタンガンを腹部に突かれる




くそ、油断しすぎた



体に鋭く電気が走り意識が遠のく


目を閉じる前、最後に見たのはレイラの怪しい笑顔だった



そこで、あたしは完全に気を失う




目を開けると、どこか別の部屋に連れてこられたのが分かる




両手は逃げられぬよう鎖で天井に繋がれている


両足も床に繋がれていた



レイラに捕まったか


体を動かそうとすると痺れるように痛い



あたしはどうやったらここを出れるか頭を働かせる



すると扉が開きレイラが入ってきた