零度の華 Ⅱ



3日という短い時間はあっという間に過ぎ去っていった




「いよいよ今夜ですね」


あたしは黒い服に身を包み、椅子に座ってその時を待つ



「いつもの余裕はどこへいったのですか?」


『余裕なんて言葉は捨てた。今回はそう言っている場合じゃないからな』


「らしくないですね。いつも余裕であるのが零(ゼロ)でしょう?こっちが調子狂います」


『お前は冗談にも付き合えないのか?』




あたしは亜紀に呆れの目を向ける

それに対して亜紀は「失礼しました」と謝る


正直、余裕をこいている暇なんてないのは確かだ

頭がいつもより働かない


だが、亜紀の言うように悩むのはあたしらしくない


零(ゼロ)が零(ゼロ)であるために、あたしは堂々としてなくては




あたしは立ち上がり、一度大きく息を吐く

そして、テーブルに置いてあった小刀を内ポケットになおすと玄関に向かって歩いて行く


その後を亜紀がついて来る