しかし、あたしに拳が飛んでくることなく、未だに手は封じられている
振り解こうとするができない
女でも力はあるが男の力にはやはり勝てない
それに、上から押さえつけられているからなおさら
レイラとあたしは数十秒見つめ合った
『はぁ、いつまでこんなことやる気だ?疲れているから休ませてくれ』
「いいじゃな~い。なかなか会えないんだし~」
さっきの怒りが嘘のようにいつも通りに戻っている
あの怒りは嘘ではない、本気だったがすぐに正気に戻したんだ
「ねぇ~。何を隠しているの~?お姉さんに言ってみなさ~い?」
グイッと近づきあたしの頬を片手でなぞる
『俺の口から言った方がいいのか?自分で調べないのか?』
遅かれ早かれバレてしまうことは分かっていたこと
見られたくないものさえ見られなければ女だとバレても問題ない



