零度の華 Ⅱ



あたしは1つ深呼吸をする


鳴り止むことのない嫌な音に頭の中で繰り返される言葉にダメージを受けながらも、あたしは冷静さを保ったように演じる




『悪い、変に取り乱してしまった。本当の姿を誰にも見せたことがなかったからな。お前の反応に戸惑っただけだ。気持ち悪いと嫌われたほうががあたしにとっては良かったがな』


「ふーん、そうですか」



あたしを離した亜紀は納得のいかない表情を見せ、疑う目で見る

あたしは亜紀に演技だとバレることのないよう、普通を演じこの場を乗り越えようとしていた



「それで、貴女のその髪色と瞳の色は日本人離れしているようですが、外国の人なんですか?それともハーフなのでしょうか?」



これが染めてはいないもので、地毛であることに気付いたんだろう

でなければこんなこと聞くはずもない

瞳に関してはカラーコンタクトをして日本人の色にしていたことから、これが本当の瞳の色だとすぐに分かる