零度の華 Ⅱ



日本人ならではの漆黒の瞳があたしを映す

亜紀は立ち上がりあたしの短い髪に触れた


「凄く美しいですね。外国の人なんですか?」



亜紀の最初の一言にあたしの心臓は大きく反応を示し、嫌なリズムを奏でる

不協和音の中に、黒板に爪を立てて出す耳に響くようなあの嫌な音が混ざったような感じ


あたしは髪に触れていた亜紀の手を思いっきり振り払った



驚く様子もなくただただ真顔で見つめる亜紀と目を合わすことができずに下を向く



美しいと言われたのは雲雀以来なかった



そして、雲雀のことを思い出すとあの言葉が頭の中でリピートされる





あたしを苦しめる“愛してる”という言葉





「どうしたのですか?震えていますよ?」


『......何でもない。部屋に戻る』



今、亜紀といることで頭の中で繰り返される言葉は消えることははい