零度の華 Ⅱ



牢屋を出た後も、あたしを監視するために預けていた携帯電話とパソコンに細工をしていたため、全てを壊す

しかし、それが仇となりしつこく探される羽目になってしまったんだが



『まぁ、今はそんなことはさておき、会って少し話をしないか?』


「会って話だと?」


『そうだ。警察側としては喉から手が出るほど零(ゼロ)についての情報が欲しいだろ?だから久しぶりに会って話さないかと思ってな』


「どういう風の吹き回しだ?お前から会おうだなんて、俺には何か企んでいるようにしか思えない。ただ、情報を渡すだけじゃないだろ?」


『疑い深い奴だな。今のあたしは会うか会わないかの答えが欲しい。それほど疑うのであれば監視するなりなんでもすればいい。で、どうする?』


「...分かった。会って話をする。これが答えだ」



数秒の沈黙後、鷹見は答えを出す

あたしは携帯電話越しに口角をあげて、日時と場所を伝えた