零度の華 Ⅱ


チッ


早くコイツを引きずり降ろさないと見られたくないものまで見られてしまいそうだ


あたしは拳に力を入れレイラの顔面目掛けて殴るが、止められた




「危ないじゃな~い。女の顔面狙うなんて男として最低よ~」


チッ


この体勢じゃスピードが上がらないか


あたしは手首を抑えられて封じられた



「そんなに焦ってどうしたの~?裸見られるの恥ずかしいの~?それとも何か見られたく無いものでもあるかしら~?」


ニヤニヤと笑うレイラは何か勘付いている



『フッ。男のブレットが男の体を見ても興奮しないだろ?なぁ、ブレット』




レイラの元の名はブレット


レイラは男の名で呼ばれるのが嫌い


案の定、レイラは怒っている





「その名で呼ぶなって言ったよな?覚えるまで体に畳み込ませようか?」



あたしを殴れ

怒りで我を忘れしまえばいい


殴られることを覚悟をしていた