零度の華 Ⅱ




『すぐに正体を明かしても面白くないだろ。それに、今回の勝負、嫌な予感がしてならない。慎重にいかないとな』


ずっと心の中に突っかかった何かがあり、それでいて靄がかかっていてはっきりとしない

過去に感じたことのないほどの嫌な予感




「それは死ぬことが起こりうるということですか?」


『いや、それよりも最悪な事態になるかもな』


「死よりも最悪な事態などあるのですか?」


『さぁな。ただの予感だ。当たるか当たらないかは分からない』



亜紀にはそう言ったものの、あたしの予感というものは当たる



死、よりも最悪なこと......

あたしは下唇を噛みしめる



最悪な事態にならぬよう計画を立てなければいけない





これからどうしていくかを頭の中で描き考えながら、次の行動へと移していた