「おい」
『そうか。お前もあたしのこと知らないのか』
「俺の質問に答えろ」
口調が強くなりイラつきを見せる緑‐リュィ‐
あたしは緑のことを知っているが、緑はあたしが零(ゼロ)だということを知らないため、何度も合っているような口ぶりに腹を立てているのだろう
そんなにもあたしが零(ゼロ)だと分からないものだろうか
『あたしは零(ゼロ)』
「はっ?零(ゼロ)だと?証拠をだせ」
そう言われるだろうと思っていたあたしは、隠していた短刀2本【氷刃】と【黒刃】をテーブルの上に置いて見せた
緑はあたしを一度見て短刀に触れ、中を確認するため鞘から刀を少しだけ覘かせた
【黒刃】を目にした瞬間、驚きの目を見せ、あたしと刀を交互に見る
『信じてくれたか?』
「あぁ。間違いなく零(ゼロ)だな」
刀を鞘にしまいながら平然を装い、あたしに短刀を渡す
それを受け取り、座っているソファーに置くと本題に入る



