その後は道が分からないので亜紀に前を歩いてもらう

車へと乗り込むと家へと帰る


景色を見て今後の計画を練っていると、いつの間にか眠りについていた



_____目が覚めたときにはあたしはベットの上にいた

亜紀が運んでくれたのだろう


起き上がると、椅子に座って「目覚めましたか」と問う

先程と全く同じシチュエーションで同じ言葉をかける亜紀に、時が戻ったのかと錯覚させられた



あたしは片膝を立て、その上に腕を乗せる



「何故、自分から正体を明かしたのですか?」


あたしも亜紀に聞きたいことがあったのだが、亜紀が先だったので亜紀の質問に答える



『もう、隠す必要がないからな』


「隠す必要がない?まだ警察は貴女を、零(ゼロ)を"女"だと突きとめたわけではないでしょう」


『さぁ、どうだろうな。サツの動きは分からない。隠す必要がないというのは隠してもバレるからだ。咲斗は医者、だからな』


「どうせ殺すのですから隠す必要はないということですね」


『兄が殺されるのは黙っておけないか?』


「私がアイツを庇うことはないですし、貴女を敵に回す気もサラサラありません。寧ろ、貴方の命令で兄を殺すことも出来ます」