零度の華 Ⅱ



喉が潤ったところで質問に答えた


『仕事が終わり次第、日本に帰る予定だ。これ、頼まれてくれ』



何枚か束になった書類を渡すが受け取ろうとしない



『おい...』


「頼むときは~?」



今さっきと同じ会話が行われる


それもあたしの言葉を遮ってまで言わせたいらしい




『受け取れ』


「受け取らな~い」


『てめぇ。やる意味なんてねぇだろ』


「あるわよ~。あの零(ゼロ)がアタシに逆らえないって感じがたまんないじゃな~い。演技でもあんな顔されたら最高~。本気で苦しめたくなっちゃう!」


『悪趣味』


「あら~、零(ゼロ)に言われたくないわ~」




これだからコイツが嫌いなんだ

語尾にハートが付くような喋り方でこんなこと言われたら吐き気しかしない



確かにあたしも悪趣味の持ち主なんだろうが、コイツに言わるほどの悪趣味を持ち合わせていない

それに、コイツにだけは言われたくない