零度の華 Ⅱ



殺す相手を再度確認すれば、全ての準備が終わった




『お前はもう行かなくていいのか?』


「いいんだ。仕事は終わったからね」


『そうか。じゃあ、俺はいくぞ』


「行ってらっしゃい。ここの住所教えておこうか?帰る時に困るでしょ?」


『問題ない。すでに把握済みだ』




ライトはクスッと笑う


「気を付けて」


『あぁ』



それを最後にあたしは仕事へと家を出た


今日、散歩をしてきた道を通る


今は真夜中ということもあり、外灯の明かりだけしか光っていない



人で溢れていた道も今じゃ寂しい道と化してきた


あたしは歩いて標的(ターゲット)のもとへ向かう



勝手に家には入りそいつを眠りから覚ます



「だ、誰だ!?どうやって入ってきた!?」


『こんばんは。零(ゼロ)だ。ちゃんと玄関から入ってきたぞ』


「零(ゼロ)、だと......」



放心状態となる