零度の華 Ⅱ


あたしは家の中に案内されて、余っている部屋を使わせてもらった



どうやら、あたしが日本人で殺し屋ということはマリアは知っているようだ


ライトに聞いたんだろう


だが、零(ゼロ)だということは言ってなかったらしい


だから刃と名乗った時、疑うことなく信じた




あたしが零(ゼロ)だと知らない方がいい

今後のために.........な




ライトにはあたしが零(ゼロ)だと伝えるなと口止めしておいた


名の知れたあたしがいる限り危ないからなと納得できる嘘をついて




あたしは疲れているためベットで仮眠をとる



今夜、早速仕事をするつもりだから体を休ませておく


時差もあり体の感覚が鈍るはずだ

日本にいた時のようにとはいかないから大変だ





あたしは人の気配を感じて目を覚ます


「あ、起こしてしまって申し訳ございません。お風呂が沸いたので呼びに来ました」



カーテンを開いたままの窓から外を見ると暗くなっていて、照らす明かりは部屋の電気だった