零度の華 Ⅱ





対して亜紀は殺しで快楽を求める奴だ

日にちを開けず殺しをすることを何とも思わない


寧ろ、楽しいと狂ったように笑うだろう




そうなると零(ゼロ)は2人いると、もしくは零(ゼロ)を名乗る者が現れたと思われ騒がれるだけ


別人として捜査が進めば、あたしは解放されることはない


だから日にちを開け、開けないとしても2日連続だと伝える




そしてもう1つは、あたしが監禁されている間は連絡を入れないこと


あたしの携帯電話やパソコンは没収され、警察の手元に置かれる

監禁されていてあたしが情報屋となれば、亜紀との関係を怪しまれるのは目に見えて分かる



そうなるのが1番厄介だ

亜紀が殺し屋零(ゼロ)だと疑われるのはあたしのプライドが許せない




「面倒ですね」


『そう言うな。零(ゼロ)の影武者として力を使う時が来たんだぞ』


「こうなることを前から予想していたのですか?」


『あたしは神じゃない。先のことなんて知るはずがない』


あたしはただ、亜紀は使えるから傍に置いておきたい

そう思っただけ


亜紀は何だかんだ条件に則り実行することを誓った