零度の華 Ⅱ



「着替えをお持ちしました」


『あぁ。ありがとう』



あたしは起き上がり真っ白なワンピースを受け取る


真っ白とは......囚人服よりマシ、か



早速着替えようとブレザーを脱ぐと佐々木に止められる

何も言わず佐々木を見れば少し驚いたように話す



「ここで着替えなくてもいいのでは?」


『どこにもカメラだらけだ。一緒だろ?それより、あたしに敬語なんて使わなくていい。貴女の方が年上だし』



あたしが言うのはおかしい

寧ろ年下であるあたしが敬語を使えって話だよな


敬語を使おうなんて微塵にも思っていないが




「......そうね。カメラはトイレ、更衣室、シャワールームにはないわ。着替えるなら更衣室で着替えるといい」


『そうか。教えてくれてありがとう。少し待っててもらえないか?』


「えぇ、分かったわ」


『助かる』



あたしは佐々木に言われた通り更衣室で着替えることにした