零度の華 Ⅱ




今日の天気は雨のようだから、外からの光は入ってくることがないため蛍光灯の光のみ


グレーに包まれたこの空間には不気味としか言えない光だ




あたしは瞼を閉じ、ジッと待つ


時計がないためどれくらい時間が経ったか良く分からない



そんなこと思っていると複数の足音が聞こえてきた



鷹見だけじゃなく他に2,3人

1人はヒールの音が響いているので女だと分かる



ゆっくり瞼を持ち上げると、鷹見の後ろに男が2人と女1人が並んであたしのもとへ来る


鍵を取り出し中へと入ってきた




制服姿のあたしに目を向けると驚く2人

それは女と、先程の鷹見の部下の横にいる大柄な男




「お前達はカメラの回収。佐々木は身体検査だ」


はいと返事の後、部下は指示のもと自分のやるべきことをする



佐々木と呼ばれた目の前の女は30代前半といった年齢か

セミロングにウェーブのかかった黒髪はおろして耳にかけられていた