零度の華 Ⅱ


『はい』


「終わったよ」



時間を確認すると午後4時



『随分と早くないか?』


「零(ゼロ)を待たすわけにはいかないからね」


『ありがたい。今、疲れたからそっちに戻るつもりだったんだ』


「それはタイミングが良かった。今どこ?」



あたしは自分のいる場所をライトに伝えると、そこで待つように言われた



どうやら、家はこの辺りらしい



大人しく待っていることに決めると電話が切れる



15分程して迎えに来てくれた


ライトの車に乗り、家に向かう


あたしの荷物は後部座席に全てあった




「ここだよ」



車を走らせ10分で着いたライトの家



『豪邸だな』


「まぁね。さぁ、入って」



なんとも金持ち感溢れる家だ

庭もあればプールもあり、なんと露天風呂まであるという



『死んだらどうするつもりだ?』


「子供達に譲るよ」


あぁ、そういえば息子と娘がいたな