零度の華 Ⅱ




『簡素な部屋だな』


「ムショよりかは過ごしやすいと思うけどな」


『あたしは捕まったわけじゃない。あくまで任意同行という形だ。はき違えるなよ』


「分かっている」




鷹見は係の奴に鍵を開けてもらうよう言う



係の奴は2つ返事で鍵を開け、あたしに入るように促す




『その前に説明しろ。どんなやり方をとるのかを』


「あぁ...」



繋げるように話を続けた



牢屋の中にはいくつものカメラが取り付けられており、24時間監視されている状態

その中であたしは生活をしなければならない



食事は決まった時間に運ばれ、飲み物は冷蔵庫の中に入っているから自由に飲んでいいとのこと


何かあればその場で言えばできる範囲でやってくれるそうだ




これじゃ立場は完全に警察側が有利となっている



この状態であたしの有利な立場に持ってくるのは簡単のことだが、そんなことをしようとは思ってない


しかし、あたしの意見も尊重してもらわないと公平ではないよな