零度の華 Ⅱ



『他に何かあるんだろ?』


「城田が取り調べの時にICE(アイス)は零(ゼロ)なんじゃないかと言った」




言い出したのは圭ということか

圭が何故、そう思ったのかは知らないが、その考えはただの"点"であって"線"として結ばれているわけじゃない



要は零(ゼロ)ではないかと疑われているわけであって、確実な証拠や裏付ける情報なんて1つもない為、あたしが零(ゼロ)という確証はないということ


しかし、鷹見はそのことを重視していないのか、話を続ける


「思い返せばおかしな点ばかりだ.........」





鷹見は振り返るように淡々と話していく



零(ゼロ)という用心深い奴が、いくら友好関係が深いからと言って情報屋に自分の情報を話だろうかとか、ICE(アイス)は零(ゼロ)の情報を警察に話したのに何故、殺されていないのか




情報の早い零(ゼロ)が情報屋1人殺せないわけがない





「お前が零(ゼロ)なら全て納得できる」




ICE(アイス)と零(ゼロ)が同一人物なら言葉を選ぶことは可能であり、殺されないのも納得がいく


そう考えたんだろう