零度の華 Ⅱ







あたしは2人の考えていることが手に取るように分かったが、口には出さず足を組む


この部屋は何秒と分からない沈黙に包まれる

唯一、聞こえる音は時計の秒針の音のみ



重くのしかかる空気の中、あたしだけがそれを物ともしてないのかもしれない


一向に口を開かない2人に嫌気がさしたから、ため息をつこうとした時



鷹見の重い口が開く






「お前は零(ゼロ)か?」


『唐突だな。その根拠は何だ?』


「俺の質問に答えるのが先だ」


『......あたしは、情報屋であって殺し屋ではない。つまり、零(ゼロ)じゃない』



納得のいかない表情の鷹見

その顔をする理由を、あたしは知りたい



『次はあたしの質問に答える番』


「.........勘」


「警部!?」




直感が働いたというわけか