あたしは2人の考えていることが手に取るように分かったが、口には出さず足を組む
この部屋は何秒と分からない沈黙に包まれる
唯一、聞こえる音は時計の秒針の音のみ
重くのしかかる空気の中、あたしだけがそれを物ともしてないのかもしれない
一向に口を開かない2人に嫌気がさしたから、ため息をつこうとした時
鷹見の重い口が開く
「お前は零(ゼロ)か?」
『唐突だな。その根拠は何だ?』
「俺の質問に答えるのが先だ」
『......あたしは、情報屋であって殺し屋ではない。つまり、零(ゼロ)じゃない』
納得のいかない表情の鷹見
その顔をする理由を、あたしは知りたい
『次はあたしの質問に答える番』
「.........勘」
「警部!?」
直感が働いたというわけか



