零度の華 Ⅱ




「......縛られるのは嫌ですが、面白そうです。私が実行に移さなければ、貴女は鳥籠の中の鳥状態。一生、籠から出ることはないでしょうね」





テーブルに肘をつき、手に顔をのせ笑う亜紀にあたしは腕を組んで笑顔を見せることはない


そして、口を開く






『あたしの存在が邪魔だと感じたのなら、それでいいだろう。自力でどうにかするまでだ。だが、これからもっと面白いことが体験できなくなることにお前は我慢できるのか?』


「クスッ。ズルイお方だ。分かって言うのですから。貴女には人を引き付け従わせる何かがある。私はそれに引き寄せられた。なら......どこまでも貴女の駒(もの)になりましょう」





亜紀はあたしの手を取り、手の甲に口づけを落とす


忠誠を誓うかの如くとして








『.........お前も物好きだな』








あたしはニヤッと笑って見せた