零度の華 Ⅱ

夏目は自分の野望を人に押し付けているだけ


あたしや構成員に




賛同する奴もいるだろうが、反対する奴が大半なんだろうな






『そうか。夏目、話は以上だ。2人きりにさせてくれ』



あたしは夏目を帰らせ、藤沢という男と2人きりとなる





「あ、の。どうして、僕なのですか?」



鼻でフッと笑い、藤沢と面越しに目を合わす



『畏まるなよ。お前のことは分かっている。わざわざ、この軍に乗り込んだわけは何だ?』


「僕のことが分かっている?乗り込むとはどういうことでしょうか?」




白を切っても何もならないのに


ただのハッタリだと思ってんの?





わざわざ言わないと理解してもらえないのは少々面倒くさい





『反社会的集団の中に、何でサツの人間が潜り込んでんだって聞いてんだ。鷹見警視総監の息子の命でも受けたか?』


「調べたのか?」


『俺の質問の答えが先だ』




藤沢のオーラがガラリと変わる