確かにあたしは壊すことが仕事だ
壊すぐらい容易にできて当然
だが、創ることは一切しない
いいや、できないししようとも思っちゃいない
そんな良く分からない理由で信仰し、殺人鬼に世界平和を求めるのか
『信仰するのは勝手だ。でも、俺はヒーローになる気はない。........まぁ、でもお前達の依頼はすぐに聞いてやる。その代り、俺が何か頼んだ時は応じてくれよ?』
鬼の面であたしの表情が見えないことをいいことに、口角を上げてニヤリと笑い、こう告げる
"でなければ、俺が心臓を止めてやる"
怯えているのが手に取るように分かる
あたしを信仰していたら死ぬことはないという概念を潰す
でなければ、あたしに従うしかできなくなるから
これで、遊びやすくなった
『じゃあ、ここで解散してくれ。夏目と藤沢‐フジサワ‐だけここに残ってくれ』
「それでは、皆解散」
立ち上がり、ぞろぞろと扉から出て行く
いちいち、何故名前を知っているかと聞かないのは言葉にしなくても"零(ゼロ)だから"と納得できるからだろう



