零度の華 Ⅱ




教会に近づいてくると、鬼の面を嵌めてフードを被り教会へと入った



扉のギィイと古びた音に反応したシークライト軍があたしに注目する



まだ少し明るいせいか、昨日不気味に見えた女は女神のようで、優しく微笑んでいるように見えた






「も、もしかして、貴方が......零(ゼロ)様ですか?」




震えた声であたしに尋ねる声が聞こえる


それに、低い男の声で答える





『あぁ、そうだ』




シークライト軍の奴等もフードを被っているので、ハッキリと分からないが驚いているようだ





それにしても、面をしているから視界が狭い






突然、スッと開かれた真ん中


開かれた道を堂々と歩み進めて行くと、前にはこの軍のリーダーがいた





そのリーダーと向き合えば、構成員は片膝を立てる




「お待ちしておりました」





リーダーの奴もあたしの前で片膝を立てたのだ