「お好きなものをお取りください」
箱を開ければ、綺麗に並べられた5つのケーキ
あたしは苺のショートケーキを皿に取る
亜紀はチョコレートケーキを皿の上に乗せた
残りは冷蔵庫に入れ、保存する
『甘い物、好きなのか?』
「えぇ、こう見えて甘党なんですよ」
亜紀はチョコレートケーキを一口食べると「美味しい」と呟いている
あたしも一口食べると、本当に美味しかった
「羽空も甘い物はお好きなんですか?」
『好きではない。普通だな』
「そうなんですね」
あたしは話しながらケーキを食べ進めていく
すると、あっという間に時間は過ぎていくのだった
気付けば時間は6時を過ぎている
『そろそろ、行く』
あたしは鬼の面を片手に持ち、席を立った
「お気をつけて」
亜紀の言葉を受け取ると教会に向かって歩く



