零度の華 Ⅱ





確かに、生まれたことには必ず意味がある


それを探すために生きていく




だが、その意味が何だったのかというのは死んでも分からないものだ




知ろうとは思わない


自由に生きていれば、それだけで十分だしな






.........話が逸れてしまった




『鬼が合うというなら、それも貰おう。それと山犬の面も欲しい』


「山犬?狼か?」


『まぁ、どっちも一緒だな。そっちの方はでき次第、連絡くれ』


「あぁ。分かった」





あたしは机の上に置かれた鬼の面を手に取る




鋭い目に大きな下牙


そして何よりも、赤と黒の混ざったような色



まるで血で面を塗ったようだ






悪くない






そう思い不気味に微笑む





「次はお前の番だ」


『あぁ。分かってる』




あたしはMIUNIT(ミニュイ)を殺した経緯を話した


勿論、嘘偽りなんて混ぜない


ただ、話した会話などを省略しただけだ