『知りたいか?殺した理由を』
目を離さず、視線がぶつかり合う
分からない情報を相手が持っていたら、欲しいと思うのは当然だ
欲深いのが人間の性というもの
何も答えず、ただ煙草を吹かしている緑をただただ見ている
煙草が吸い終われば、やっと返事が返された
「知りたいと言えば教えてくれんのか?」
乗ってきた
『勿論。だが、等価交換だ。安い情報ではない』
どの情報屋も今回の事件は掴めない
それは簡単、あたしがワザと隠蔽しているから
知られたらマズイ、ということは特にない
あたしが正体を明かしたというのは、会話を録音しない限り知り得ないことだ
わざわざそこまでする理由は、零(ゼロ)という存在をまだ謎で恐怖の塊として残すため
そこまで緑に話気は無いが、MIUNIT(ミニュイ)を全滅した経緯ぐらいは話しても構わない



