「仮面はどこにでもある。他を当たれ」
『金は要望に答える』
......無視かよ
どんだけ、あたしと関わりたくないんだよ
他を当たれと言われても、ここが1番近くて速い
マスクが手元にない今、仮面が今すぐ欲しい
しかし、こうなってしまえば何しても帰れと言われるだけ
『分かった。帰る』
緑に背を向けドアノブに手をかけた時
「待て」
緑から止められる
帰れって言っておいて待てとはどっちだよ
振り返れば、ジッとあたしを見てくる
「MIUNIT(ミニュイ)を全滅させたのは何故だ」
『情報収集は得意じゃなかったのか?』
「今回は何も掴めん」
そう言って煙草を1本取り出し、吸い始めた
これは使えると思ったあたしは、怪しい笑みを浮かべていただろう
緑が眉間に皺を寄せた



