零度の華 Ⅱ


ライトはどうにかENFER(アンフェール)にあたしを入れたいらしい


裏の世界ではあたしは嫌われてもいるが、ライトのようにあたしを組織に入れようとする者もいる


圧倒的な力を持つあたしが戦力や味方となれば、地位はすぐに上がるだろう




ただの道具に過ぎない


そんなものにあたしがなるわけないだろ



ライトは、他とは違うと言えないが嫌いではない

寧ろ、好きな方だが、もう組織に入る気がない




『さぁ、何か起こるかもな。お前がトップの座に輝くキッカケが。俺は、もうお前達の前に現れることはこの先ないだろう』



意味深な言葉に眉をピクッと動かせたライト



「それは、零(ゼロ)ともあろう君が日本の警察に捕まるってこと?」





捕まる......か


あたしは鼻で笑って見せる




『さぁな。もしかするかもな。まぁ、俺がどうにかなれば情報はすぐ流れる。楽しみに待ってるといいさ』