零度の華 Ⅱ





ドアを開けた中年男はあたしから離れ、椅子へと座る


中に入る前に会話していたのは合言葉


意味があるのか良く分からないが本人曰く、必要らしい




そして、ここは一言で言えば何でも屋





この薄暗い部屋に飾れているのは沢山の武器


銃や刀にしても、沢山の種類が揃っている



ここに訪れる殆どの奴は、武器屋と勘違いしている



確かにこんだけ武器が並んであれば勘違いしても仕方ないが、実は要望を言えば何でもしてくれる何でも屋だ



でも、それなりの大金は必要になってくるがな





「久しいな」


『そうだな』



【黒刃】と【氷刃】を買い取ったのはここだったりする




「何の用だ」


『緑-リュィ-の顔が見たくなったんだ』


「さっさと帰れ」


『冷てぇーな』



流暢な日本語を話す中国人の緑だ


夜は何でも屋、昼は探偵事務所の社長



2つの顔を持つ