だが、あたしは今まで組織にいても他の奴よりかは自由だった
勿論、制限されていなかったわけでもなければ、縛られ過ぎたというわけでもない
『あたしは自分が自由じゃなかったとは思っていない。だから、これからも今まで通りにやるように殺るだけだ。それが不服なら、今ここでお前を殺るだけだ』
亜紀に小刀をチラつかせる
「いいのですか?私を殺ると影武者はいなくなり、駒も減りますよ」
『探せばいいだけのこと。前にも言っただろ?あたしには沢山の"お友達"がいるとな』
お友達というところを強調させて言う
実際、そんな関係ではないことを亜紀は分かっている
亜紀は両手を挙げ、参ったと言わんばかりに笑う
「零(ゼロ)には敵いません。私はあなたの駒になった時から、あなたについていくと決めてましたから従うまでです」
『お前も変わり者だな』
「そうですね」
さっきまでのピリピリした空気はなくなり、普段と変わらない空気と変わる



