「他に買う物はありますか?」
亜紀は話題を変えて話しかける
『いや、もういい。今必要なのは揃った』
「服だけしか買ってませんが、いいんですか?」
『十分だ。付き合わせてすまない』
「いえ、私のことはお気遣いなく」
フードコートでの昼食を終え、あたし達は車へと乗り込む
ふと、昼食代を払い忘れていたため千円札を渡すと、いらないと言われた
自分が勝手にしたことだから気にするな、と
手元に戻ってきた千円札は再び財布の中へ戻る
家に帰ってくると、服を寝室にあるクローゼットへとしまう
リビングに行くと亜紀がテレビをつけていた
その番組は零(ゼロ)に関することを取り上げていた
『もう、聞き飽きたんじゃないのか?』
「あ、整理は終わりましたか」
あたしの言葉をスルーし、自分の隣に促してきたので促されるがまま隣に座る



