歩いているだけなのに、色々な奴に見られる
あたし達とすれ違う人は、顔が見えなくなるまでずっと見てくる
原因は隣にいる亜紀だ
イケメンのせいで女の目を引くので注目される
『亜紀のせいで歩きづらい』
「私のせいですか?羽空も十分に目立ってますよ」
『女の嫉妬の視線がイタイ』
「私には男の羨望の視線がイタイです」
言い返してくる亜紀を見ると「お互い様ですね」と言って片付けた
それ以上、何かを話す気にもなれず無言で歩き女性服の売っている店に入る
適当にアイテムを見るだけで、何も考えない
自分で選ぶのは面倒だと思ったあたしは、店員に全身コーディネートを頼んだ
「ご予算はどれくらいですか?」
『特にないです』
「分かりました。では少々お待ちください」
店員は服を選びに行く
それと同時に、亜紀があたしの隣に来る



