『お前があたしを殺さなくても、あたしはお前を殺す。お前は自分の身を守るために、武器を握らないのか』
「もう、そんな必要はありません。それに、貴女になら、零(ゼロ)になら殺されてもいいです」
下唇を強く噛みしめる
まるで、苦虫を噛み潰したようだ
死に際に、こんな台詞を吐かれると胸糞悪い
もっと抵抗しろ
あたしに傷を負わせてみろ
恐怖で怯えながらもあたしに牙を剥いて来いよ!
何故、アッサリ負けを認めてしまう
何故、あたしなら殺されて構わない?
自分でも良く分からない感情が渦を巻く
こんな感情初めてで、どうしていいのか分からなくなる
あたしは百合(リリー)、鯱(オーカ)同様に刺殺した
どうしようもない荒ぶった感情を毒蛇(ヴァイパー)の死をもとに、無理矢理落ち着かせる
ゆっくりと雲雀の方に体ごと向けた



